もっと、ずっと。

茜side




「悠里そこの弁当取って」

「はいはい」

「んじゃあ」

「おい!ありがとうは!!」



バタンッ



「まったくも~・・・。あいつ最近元気ないな・・・。どうしたんだろう?」



今日も元気よく登校。
のはずだけど・・・。
今日も純也の靴箱には靴がなかった。
はぁ~とため息をすると後ろから



「おはよっ、茜!」

「おはよう・・・」

「ん?どうした?」



と大きな声で明日香が言った。
じっと靴箱に視線を送る。
そういうことかと明日香もようやく分かったらしく



「今日も合わせたら3日連続で倉本くん休んでるもんね。まったく茜をおいていって~~」

「いや、別にそれはいいんだけど」

「何?」

「体、悪いのかな~って心配になる」



と不安そうな顔をすると明日香は頭をポンポンとたたき「大丈夫」と声をかけた。
その姿を璃紗ちゃんは後ろで見ていた。
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