もっと、ずっと。



ギィィッ



病院の屋上は学校の屋上とは違い、花壇があり、テーブルもある。
すごく快適に見えるが嫌なこともある。
“一人じめできないこと”だ。
決まってここには誰かがいる。



「あれ・・・。あの子どこかで・・・」



俺は派手な服を着た一人の女の子に目を向けた、くるんくるんの茶髪の髪の毛に長いつけまつげ。
どっから見ても病人とは見えなかった。
でもここにいる以上、病院の子に違いない。



「あっ・・・」



俺は偶然その子に目が合ってしまった。
その子は思い出したようにこっちを見て手を振った。
俺は体が固まった。
そのままその子は来た。



「この前、道ばたでぶつかったよね??こんなところで会うなんて~。あっあたし、上川 梓。梓って呼んで!!」

「俺は・・・倉本 純也・・・」

「純也ね!!よろしく!!あたし最近入ったばっかで友達いなくてさ~。でも純也がいてくれてホント良かった!!」



梓は満面な笑みでこっちを見た。
うっ・・・。
なんか派手すぎてチカチカする。
俺、なんか無理・・・。



「んじゃあ・・・」

「えっ!?あっ、待ってよ~~」



おまけにストーカーかよ!!
なんだよ!!こいつ!!!
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