もっと、ずっと。




最後にそう残した先生の言葉・・・。
最近、俺の体はいうことを聞かなくてなってきている。
手もあまり動かせない。
おまけに足も不自由になってきた。



「ちょっと前までは普通にできたのに・・・」



そう言って歯を食いしばったその目線の先には茜とツーショットの写真。
その写真を見るたびに俺の心はズキズキと痛む。



「茜は・・・俺を嫌いになったのか・・・?」



そんな疑問さえでてくる。
なんて俺は嫌なやつだ・・・。
でもこんなひどい奴・・・。
もう嫌いになってても当然だろうな・・・。




どんなに君を思ったって・・・。
どんなに君を好きになっても・・・。


神様はきっと許してはくれない。
あんなにも大事な奴を悲しませるわけにはいかないだろう。



だけど、胸に残るこの思いは
どうしたら消せるんだろう・・・。
どうしたら、過去として受け止められるのだろう・・・。



俺の知らないところで
茜は違う人と一緒にいるんだろうか・・・。



それは苦しいこと。
嫉妬したくなるほど君が好き。
君が・・・大好き。
この空で君とつながっているならば・・・。
《もう一度あの頃に戻りたい》と
強く願うだろう_____




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