もっと、ずっと。




バッ



舞は私に抱きついた。
私は強く舞を抱きしめた。
そんな姿をクラスのみんなは不思議そうに見ていた。
その瞬間、私たちは離れ、くすっと二人で笑った。



帰り____



「舞、舞ってどっち方向??」

「えっ?あたし、こっち方面」

「そっか・・・。じゃあ逆だね・・・。あたしあっちだから・・・」

「え~、茜~~。まぁ、でもしょうがないよね!いいよ、あたし一人でも大丈夫だし。じゃあね」

「じゃあ」



舞はさっさと教室から出ていった。
あたしも一人か・・・。落ち込んでいると



「俺もあっち方面だよ?」

「道重くん!そうなの??」

「一人で帰るんだったら一緒に帰らない??俺もちょうど一人だし、茜ともっとしゃべりたいし」

「うっうん・・・」



私はさっさとかばんをしまい、道重くんと帰ることにした。

< 158 / 304 >

この作品をシェア

pagetop