もっと、ずっと。
「えっ・・・?」
《何もないままただ「好き」でいるのて寂しいじゃん。だったら今ある恋に希望を持ったほうがいいかなって・・・。親友としてこんなこと言うのはおかしいけど・・・》
それって純也をあきらめろってこと・・・?
そんな・・・。
それがベストな答えなの・・・?
《倉本くんをあきらめるのはつらいと思う。だけどね、倉本くんと会ってもし倉本くんが昔の倉本くんじゃなかったら・・・》
《茜が苦しむだけだよ?》
そっか・・・。そうだよね?
電話ごしで話したあの純也は
もう
昔の純也ではなかった。
あのとき、
苦しくて
寂しくて
すごく心が冷たくなって・・・。
もう絶対こんな思いしたくないって思った。
最初から答えは
すぐ目の前にあったんだね・・・。
純也が好き。
会いたい。
ただそんなちっぽけな思いだけで
生きてきた。
けど・・・
もう無理なんだね。
そんな
単純なことじゃないから。
「明日香・・・」
《ん?》