もっと、ずっと。




「もしもし!?茜ちゃん!?倉本くんが!!倉本くんが!!早く来て!!」



ピッ




私は急いで病院に戻ろうと必死で走った。




ハァッハァッ



「・・・純也!!・・・行かないで!!あたしを、置いて行かないでよっ!!」




じわじわと涙を出てくる。
涙で前はぼやけて見えなかった。
だけど、だけど・・・。



ただ、純也に生きててほしくて・・・。




それだけの理由で、私は今までにないぐらいに
めいいっぱい走った。




走って、走って・・・。
ようやく病院についた。




そして、人にぶつかりながらも純也のいる病室についた。
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