もっと、ずっと。





そう言った瞬間、
みんなが声を上げて泣いた。
私も・・・。
泣いた・・・。
でも、まだ信じられなくて



「ねぇ、純也。今度、遊びに行こうよ。遊園地とか水族館とか・・・」

「茜、いい加減にしろ・・・」



悠里が私の手を握った。
私がとぼけた顔で見つめると



「もう、十分。こいつは生きたんだ。楽にしてやれ・・・」

「・・・。えっ?」

「もう、この世にはいないんだ・・・」

「・・・嫌。そんなことない。純也はさっきまで私に笑ってた。キスだってしてた・・・」



大粒の涙がこぼれた。
私は必死に純也の名前を呼んだ。



「純也!!純也!!ねぇ!!早く目を覚ましてよ!!!ねぇ!!!!純也!!!!!」





私は必死に純也の体を揺すった。
でも・・・。
純也はぴくりとも動かなかった。
「やめろ!!」と悠里は私の体を必死で押さえた。





いや・・・。
そんな、純也が・・・。
いやだよ・・・。純也!!!

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