もっと、ずっと。



「今の絶対茜にだよ」

「そりゃ、嬉しいよね~優勝して、大切な人が自分の姿を見てくれて」

「おおげさ、明日香」



なんて会話をしながら、
試合を終えた純也は大広間に座っていた。
そこで私は自分のタオルを握り


ばさっ


「試合見てたよ、優勝おめでとう」


と言い、純也の頭に乗せた。
純也は照れくさそうにタオルで頭を拭いた。
その姿につい、笑ってしまう。



「おまえがいてくれたから、優勝できたんだよ」

「あたしのおかげとかないから~」

「いや・・・おまえのおかげ。ありがとな、茜」



そんな顔で見られたら死んじゃうよ~。
でも・・・やっぱり純也が好き。
これからも、バスケ頑張ってほしいな~。


「帰ろう、みんなで」

「そうだね、帰ろう!茜、璃紗、倉本君」



明日香は元気よく言った。
みんなはほほえんだ。
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