もっと、ずっと。



「さすが純也、すごいね」

「俺も頑張る。だから、おまえも頑張れよ、茜。練習が大事なんだから」

「・・・うん」



なんか純也に勇気もらっちゃった♪
その日練習が終わり、
部活のない私は純也といっしょに帰るために一人教室にいた。



「久しぶりだな、純也といっしょに帰るの・・・」



ずっと夏休みでぜんぜん会えなかった私にとっては
すごく嬉しいことだった。
だからね、
時間が過ぎるのは早くてあと10分で部活は終わる。



「この席、純也の・・・」

「茜?」

「・・・明日香。部活、終わったの?」

「うん。今日、先生いなかったから早めに終わったんだ。
倉本くんといっしょに帰るんでしょ?」

「うっうん」

「遠慮しないで。あたし璃紗と帰るから。じゃあ」



明日香は手を振って教室を出た。
明日香は本当にいい人だなっ・・・。
いっつも腹立ててるけどたぶん、
あたし明日香が大好きなんだな・・・。
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