もっと、ずっと。
もうすぐ下校ってときに純也はあくびをしながら来た。
くすっ。寝ぐせついてる(笑)
「行こうか、純也」
「・・・」
「?」
純也がじっと見ているから不思議に思った。
寝ぼけてるのかな?って思ってたら純也は私の髪を触って言った。
「ゴムのあと、ついてる。おまえの髪、相変わらずサラサラだな・・・」
ドキッ
「べっべつに普通にシャンプーとリンスしてるだけだよ・・・」
「そっか」
「そうだよ・・・」
てくてくと帰り道を歩きながら私は自分の顔が赤くなっていることに気づいた。
「茜ってお粥以外になんか作れるの?」
「えっ?何いきなり」
「いや~なんとなく・・・」
って純也が石ころをけ蹴りながら言った。
下向いてたら転んじゃうよ?
「いちおうできるよ。お母さんがさ~たまに深夜にとかに帰ってくるから私が作ってるときもあるし、お菓子とか作るの好きだし・・・」
「嘘っぽ」
「嘘じゃないよっ!!!じゃあ、今度食べにきてよ!」