もっと、ずっと。
「純也・・・」
「ごめん・・・。俺、教室行くわ・・・」
俺は茜を残し屋上をでようとした。
でも腕にはしっかり茜の手が握られている。
その茜の顔が頭から離れない。
「あたしこそごめん・・・。こんなわがままな彼女で・・・。でも、怖いの。先にいくのが・・・」
「だったら俺はおまえに合わせる」
「純也・・・」
ギュッ
俺は細くて小さな茜の体を強く抱きしめた。
俺が茜を不安にさせるなんて・・・。
「純也・・・」
「ん?」
「好き、大好き!!」
そんな満面な笑みで好きって言われたら嬉しくてしょうがなく、また俺は茜を抱きしめた。