ラブシチュエーションアイツが弟?
「大倉ありがと~。私、先に帰るね。じゃ!」

「えっ。ちょっと、ルミ?」


ルミは教科書やペンを片付け、カバンを持つとサッと立ち上がって、

あっという間に帰って行った。


な……なんで? 変な気まわさないでよぉ。

透と、ふたりきりじゃん。



微妙な空気の中、ふたり顔を見合わせる。

「……じゃ、帰る?」

「うん」



透は、机の上に出していたモノをカバンの中になおしていく。

伏し目がちになっている大倉をじーっと観察。

今日、勉強教えてくれてるときも、ずっと顔ばっか見てたんだよね。



< 104 / 533 >

この作品をシェア

pagetop