ラブシチュエーションアイツが弟?
「あれーっ? それもういいのに。食器洗いの機械に入れてたよね」

「……流しに置くだけで良かったのに。この機械も、キャパあるからさ。

ただ闇雲に積み上げても……キレイに洗えねぇから」

え。

そうなの?

「ただ入れればいいんじゃないの?

ウチは……そうだったよ……」

お母さんが手で洗いたくないから、入れられるだけ詰め込んでた。

私の言葉に、

透は「そっか」って言ったダケだった。




ヘンな沈黙が流れる。

『バッカでー』とか、そんな風に流してくれないんだ?

「て……手伝う」

流しに立ち透のとなりに並ぶ。

「いいって……。あれ、風呂まだ入ってなかった?」

「ダンボールからパジャマ出すのに手こずっちゃって。あはは……」

自分の笑い声がむなしくキッチンに響く。






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