ラブシチュエーションアイツが弟?
透に言われると……

落ち込むっ。

グータラでも不器用でもなく

ジコチュー!

ズンと重くなる心。

買い物の時もそーだったもんね?

自分から行くって言ったくせに

透を残してひとりで先帰った。




テストも、透はわざわざ賭けで負けてくれて……。

追試まで受けてくれてた。

なのに文句のひとつも言わない。

逆に私は、自分がパシリにならなくて良かった……って思ってる。




私って……

ホント最低だ。

「でもやっぱり、手伝うよ……」

そう言って流しに手を伸ばすと、

透が濡れた手で私の顔に水をピッて飛ばしてきた。

「うわあっ……。なにっ?」

「邪魔すんなよな~」

またピッピッって、水を飛ばしてくる。

「ちょっと……?」

「なに落ち込んでんだよ。反省するキャラかよ?」

……へっ?





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