ラブシチュエーションアイツが弟?
「ちょっと待ちなさいよ! なんで私が大倉に“姉ちゃん”なんて呼ばれなきゃなんないのっ?」


大倉の腕をたたくと、たたいた手を、グッとつかまれた。


うわっ! なに、コイツ。


そして、私の顔を覗き込んでくる。


「だってどー見ても、小堀の方がオレより年上ぽいし」


イヤイヤいや……どういうこと?


タメじゃん!


「じゃ、私が妹にっ……お兄ちゃん!」


私がそう言うと、大倉はフッと笑みをもらした。


ちょっとびっくり。さっきまで、クールに決めてたくせに……こんな柔らかい表情で笑ったりするんだ。


それって、兄妹の証し!?


なーんてお気楽なことを考えていた。









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