ラブシチュエーションアイツが弟?
「透の様子……ヘンだった。でもなんで?」

「あいつさ、中3のときこっちに越して来たんだよな。

でも、転校するには急な時期だったし……なんっかヘンだな~と思ってたわけ」

大和は透と中学が一緒だもんね。私は違うけど。

お母さんの元を離れて、完くんと住むまでになにか……重要な秘密が隠されてるの?

大和の横に座り、話を聞くコトにした。



そしたら大和がニヤッと笑う。

「あのさ、この話聞きたかったら、肩もんで。オレ肩凝った~」

なにっ?

「なんでそんなコトで条件つきつけられなきゃなんないのよ……」

「あ、イヤならい~けど。帰るかな~」

大和は、膝を立て動こうとする。

「ちょっと待った……。わかった、教えて」

しょうがなく、大和のうしろにまわって肩をもむ。

……私、なにやってんだか。



「透さぁ、あの顔だろ? みんなが注目しててさ。

でも誰が話しかけても全然打ち解けねーし、みんなお手上げだったわけ」


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