ラブシチュエーションアイツが弟?
そうだ。

明梨ちゃんが昨日言ってたコト話さないと……。

「あのね、透。聞いて……。明梨ちゃんは」

「もう帰ったんだからいいだろ。その話……やめよう」

透は眉を寄せ、私に背を向けた。

話を拒否するかのように、そのままスタスタとエレベーターの方へ歩いていく。

「透っ、聞いてよ」

「どうせ明梨に丸め込まれたんだろ? ……いつもそうだ」

え……?

「そんな。丸め込むだなんて。あんなコトしてごめんなさいって、昨日本気で謝ってたよ?」

「……小堀、オレと明梨のどっち信じる?」

「信じるって……なに?

もちろん透を信じるよ?だけど明梨ちゃんは……」



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