ラブシチュエーションアイツが弟?
学校から帰り、自分の部屋を開けると……
そこに、明梨と彼女の姿があった。
オレの彼女、“水沢由真”。
腰まで真っ直ぐに伸びた黒い髪と、長いまつげの大きな瞳。
オレの中では、学年でも1~2を争うぐらいの美人だと思う。
他のヤツから言わせたらそうじゃないのかも知れないけど、付き合ったらそう見えるってもんで。
ありがたいコトに、同じようなコトを水沢もオレに言ってくれていた。
「透~、おかえり! 今日学校で明梨ちゃんと会ってね、一緒に帰ろうって誘われたんだ」
部屋に入るなり、水沢が最高の笑顔を向け、オレにそう言ってきた。
……どうやら明梨が水沢のコトを気に入って、やたらと声をかけてるようだった。