ラブシチュエーションアイツが弟?
立ち上がった透の腕を、両手でグッと引っ張った。


勢いで、透は私の方に倒れこむ。


「……おい、なんで……」


その間に、電車の扉は静かに閉まる。


この駅を過ぎたら……


特急だから、次の駅までしばらく停まらないんだ。






「今日はね、学校に行く!」


「……は?」


私の発言に、呆気にとられた表情をする透。


学校って言ってもね。


中学校だよ。


それは、


透の母校。



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