ラブシチュエーションアイツが弟?
「今からじゃ……ダメかな。

透が勉強した教室、一生懸命走ったグラウンド、毎日通った校門……。

私と一緒に、楽しい思い出に変えよう!ねっ?」




バカな提案だと思う。


そんなの意味ないって透は呆れるかもしれない。


けど、嫌だったって思う場所に……


違う思い出を擦り込むことって、すごく効果がある気がするんだ。


それを私なら、できると思う。


おバカで、くだらなくって、頼りなくて。


けど、ムダにしゃべるコトとか、透に考える時間を与えないだとか


そういうのは……得意かもしれない。


「……変わるかな」


透が、ボソッと呟いた。


えっ?




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