ラブシチュエーションアイツが弟?
「大倉先輩がいたことを、みんなに覚えていて欲しいって」
栗田くんの笑顔に、私たちふたりは一瞬拍子抜け。
「……は?」
「なんか、明梨先輩のせいで関係こじれて大倉先輩転校したって聞きましたよ!
オレら1年は事情知らないから、なんで突然転校したんだろうって疑問に思ってたんですけど。実は、大変だったんですよね~」
ドキッ。
栗田くん、それデリケートな話だから。
透に反して、栗田くんは満面の笑み。そんな笑顔で言われても困っちゃうよ。
私は何も言うことができなくて、ドキドキしながら透の反応をうかがっていた。
「……アイツ、なんて言ってた?」
「大倉先輩が家から出て行ったあと、家の中に何も大倉先輩の物が残ってないことに気付いたんですって。
お父さんが大倉先輩の話をするのを嫌がるから、お母さんも話してくれないし……。
で、話を聞くには陸上部に入るしかないって思ったみたいで。
なんかそういう感じで、みんなが大倉先輩を忘れていくのが怖いって言ってましたねー」
明梨ちゃん、そんなこと言ってたんだ……。透にしたことを、ホントに後悔してたんだよね。
栗田くんの笑顔に、私たちふたりは一瞬拍子抜け。
「……は?」
「なんか、明梨先輩のせいで関係こじれて大倉先輩転校したって聞きましたよ!
オレら1年は事情知らないから、なんで突然転校したんだろうって疑問に思ってたんですけど。実は、大変だったんですよね~」
ドキッ。
栗田くん、それデリケートな話だから。
透に反して、栗田くんは満面の笑み。そんな笑顔で言われても困っちゃうよ。
私は何も言うことができなくて、ドキドキしながら透の反応をうかがっていた。
「……アイツ、なんて言ってた?」
「大倉先輩が家から出て行ったあと、家の中に何も大倉先輩の物が残ってないことに気付いたんですって。
お父さんが大倉先輩の話をするのを嫌がるから、お母さんも話してくれないし……。
で、話を聞くには陸上部に入るしかないって思ったみたいで。
なんかそういう感じで、みんなが大倉先輩を忘れていくのが怖いって言ってましたねー」
明梨ちゃん、そんなこと言ってたんだ……。透にしたことを、ホントに後悔してたんだよね。