ラブシチュエーションアイツが弟？

透もこっちを見たから、目が合った瞬間に


思わず吹き出した。


くだらないことで……悩んでたんだなーって。


自分が大きく考えてることも、他人からしたら、大したことじゃないんだね。


みんな自分のことで精一杯だし、ひとに構ってる時間って短いと思う。


透はそこだけを強くクローズアップしすぎた……ってことかぁ。


「あっ、そうそう。大倉先輩って冗談通じないですよねー。滅多なこと言えないって明梨先輩言ってました」


確かに透って冗談通じないタイプかも。


なんでも真に受けるというか……。


それはそれで、マジメだから長所であり短所であり。


「まーな。冗談言う方が悪い」


シレッと言い返す透に、栗田くんは苦笑い。


「うわっ、そーきます？　あ、そうそう。

明梨先輩切り替え早いから、大倉先輩がいなくなったら、今度は先生との恋がいい！！って言って顧問口説いてましたよ……。

大倉先輩、振り回されたよな～ってみんなで不憫に思ってましたけどね」


マジ？