ラブシチュエーションアイツが弟?
「こっ、これはねっ。透を元気づけようと」


「わかってる。ありがとな。栗田と話してすげー気持ちが軽くなった。

で、なにをずっと抱えてたのか、気付いた」


透は膝を抱え、階段の1番上の段に座った。


「なんだった?」


「みんなに明梨とのこと言われたのがすげー辛かったし、嫌だった。そんなんじゃないのにって。

けど、一番しんどかったのは」


しんどかったのは?


「オレ自身」


透はそう言って、ふぅとため息をついた。


「透、自身?」


「そ。明梨がしんどい時にオレだけ逃げてさ。そういう自分が、ずっと嫌いだった……。


栗田の話聞いたら、明梨は自分で克服して、しかもオレのフォローまでしてさ。

なーんか余計情けなくなった。なんだよ、明梨ってオレが思ってんのと全然違うじゃん。マジでオレ、サイテーだな」









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