ラブシチュエーションアイツが弟？

「……ありがとな。オレ、思ったようにできないし、感情もうまく出ない自分がいつももどかしかって」


「うそーっ。透はなんでもできるし、完璧だと思うけどな。

感情の部分は、クールだし熱過ぎるよりいいんじゃない？」


思わず顔の熱さなんて忘れ、頭を起こして透の顔を見た。


「だろ。小堀って、全部プラスに考えんの。そこが……好き」


へっ。


透はこっち向いてニッと笑うと、私の頭をワシワシと片手でつかんできた。


「好き、とか。今こんな近くで言われたら照れるってば」


「小堀のそういう所が羨ましい。だから、好きになったんだと思う。

オレの足りない部分、小堀が埋めてくれそーな気がしたから」