ラブシチュエーションアイツが弟?
ビジネスホテル?その言葉で、なんだかちょっとホッとする。


なんだろ。泊まるってのは一緒なんだけど、気持ちの持ちようが全然違う。


「ホッとした?」


「うん。……そういう所、行ったことないし、普通のホテルの方が嬉しいかも」


「わかってる。小堀、ラブホなんか行ったら……隣で寝てくれなそぉ」


「えへへ。だってハズかしーもん。でもさー、ビジネスホテルの方が高いの?透、よくそんなの知ってたね」


「いやそりゃ、いつか使うだろーと思って調べ済……」


「えっ?いつかって、いつ!?」


「いや、いつか。だってな、家でそーいうことする気になんねーし。生活感漂ってるし、オレ、雰囲気大切にする男だから」


透はニンマリ笑うと、私の手を引っ張って先に歩き出す。


いつか、透とそういう雰囲気になる日が来るのかな。


……早く、来るといいな!


えへっ。








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