ラブシチュエーションアイツが弟?
さっきまでの余裕はどこへやら。


ジーッと見てても、透は頬杖をついて顔は横を向いたまま。


こっちを見てもくれない。


「透、さっき大和が言ったコト……ホント?」


「…………」


なんだかこのままじゃいけない気がした。


もし、これから一緒に住むとして……気まずいのもイヤだし。


「透、ちょっとあとで話そうよ……」


私がそう言うと、透はコクッと1回頷いて、


そのままシャーペンを持ってテストを始めてしまった。


ドキドキする。


……自分のコト好きだなんて知ったら


なんだか意識しちゃうよ。


だからさっき突然抱きしめたりしたの?


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