キミがいたから ―after story―
休憩中…
『なぁ、あそこ見て…』
悠があたしに声をかけながら、ある場所を指差した。
その場所に、目を向ける、と…。
「…え」
ドクッ――
なぜだか、胸が締め付けられる。
ドクッ――
そこには、南興高校の制服を着た、男の子と女の子…。
知らない人の、はずなのに…
何処かで会ったことのあるような感覚に陥った。
「あたし、あの子と…」
『…奈央?』
いつのまにか、呟いていた。