キミがスキ
オンジン
私たちは何事もなく幸せな日々を送っていた。
3年生になって風馬とクラスは離れてしまった。
でも先生の気づかいなのか、あたしの病気を知ってる咲と歩椎とは同じクラスだ。
掲示を見たとき、飛び上がって喜んだ。
付き合って、もっと気つかってくれるかな、って思ったけど全然で(笑)
ま、それが私の望んでいたカタチなんだけど。
「へー明日華ちゃんねー?」
授業中、隣から声が聞こえた。
ん……???
初めてみる顔。
あ………いつも休んでる澤本くん……???
……て、こんなにチャラいの!?!?
今まで歩椎が1番かチャラいかと思っていたらその上が…!!
あまり学校に来ない=根暗な子って思ってたから、ちょっと…いやかなりびっくりだ。
しかも今6限目だし!!!
5限までいなかったし!!
こんな時間に来るって……
てか初対面なのに名前で呼ばないでよ…
「多分明日華ちゃんって3年で1番有名な女の子だよね」
「え!?」
あ…やば。
大きな声出してしまった。
「どーした村岡」
黒板を書いていた先生が、あたしの方を向く。
「いや……別に……」
あーっもう!!!!
最悪!!!!!!
歩椎に絶対あとでからかわれる!!!!!!
「そうか。黙って授業聞いてなさい」
先生が黒板に向きなおした。