キミがスキ
「…はーい……」





小声で返事をしておいた。





「もうっやめてよ!」




私は澤本くんに向かって言った。





「いやいや俺は一言いっただけだし。



大声だしたの明日華ちゃんじゃん?」





「変なこと言わないでよー」





なんで私が1番有名なわけ!?





「しょうがないじゃん。




松永歩椎の彼女ってだけですごーい有名になっちゃって」





「は……??」




そんだけ……??






「松永歩椎って遊び人なんだろ??」





「………」





ちょっと前までの話だよ…





「松永に抱かれた女は松永に惚れる、とかいうのもよく聞くぜ?




現に俺のダチのカップルがそれ原因で別れてるし」






「あ……そ……」





「まあだから学校内でっていうより学校外ですげー有名。



気を付けたほうがいいよ」





「………気を付ける…??」





「あぁ。歩椎に惚れた女も、その女の彼氏も、お前のこと憎んでっから」






「…………」





ああ、そう………





「澤本くん、他校の子といつも一緒にいるの?」





「あぁ。みんな学校めんどくせーつてな」





「そうなんだ」





ところどころ金の入った茶色い髪の毛。





耳にはたくさんのピアス。





最初はチャラいだけかと思ってたけど、、、





この先私は、澤本くんに救われることになる──────







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