キミがスキ
「あれ以来、誰かとしたの?」



歩椎が言ってるのは高1の冬休みのこと。


私はあのとき、歩椎に初めてを捧げた。



あのあと入院しちゃったのは内緒。



歩椎に抱かれた幸せの方が全然大きい。




「してないよ。そっちこそ」



「俺だってお前以外の女、抱く気になんかなるかよ」



「東京の女の子なんて、みんな可愛いじゃん」



「ふっ、なんだよそのイメージ(笑)」



「だってぇ…」



「いい。もう黙って。」




歩椎の舌が私の舌と絡まる。




「んっ……」



久しぶりに感じる歩椎があまりにも温かくて、私たちはお互いを求め合った。




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