キミがスキ
無言の時間がしばらく続き、1限の始まるチャイムが鳴った。



チャイムの余韻も消えると歩椎が口を開いた。





「風馬と咲の間に入れなかったのは確かだけど、俺、お前のこと待ってたんだけど」





「…もぅ………バカ……」



私の顔は涙でぐちゃぐちゃ。




「え? あ、あの…いや…」



珍しく歩椎が戸惑ってる。



その姿にちょっと笑えてきて。






「…何笑ってんだよ」





「ん…あ…あはは」




「あははじゃねーよ、マジで」






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