シンデレラ☆*
「お…願い……こ…の犬を…助け…てっ……」
「わ、分かりました!
あなたはそちらにいてください!!」
受付の人が犬を連れていくと、動物病院の外に出た。
「優っ!!」
見覚えのある人達が駆け付けて来た。
「良かった~。
ホンマ、心配かけへんでや!」
「優が犬を抱えて走り出すから何やと思たわ」
「ゆー、早く行こっ!!!」
皆の笑顔を見、色んな気持ちが溢れ出す。
涼があたしの異変に気付いた。
「……優、手どかせ」
あたしは涼を見る。
出来るのなら、気付いて欲しくなかった。
でも、やっぱり涼の目は、全てを見透かしてる様で。
「優っ!」
「な、なんや、涼。そんな大声出してっ…」