シンデレラ☆*



「お…願い……こ…の犬を…助け…てっ……」

「わ、分かりました! 
あなたはそちらにいてください!!」


受付の人が犬を連れていくと、動物病院の外に出た。


「優っ!!」

見覚えのある人達が駆け付けて来た。


「良かった~。
ホンマ、心配かけへんでや!」

「優が犬を抱えて走り出すから何やと思たわ」

「ゆー、早く行こっ!!!」


皆の笑顔を見、色んな気持ちが溢れ出す。


涼があたしの異変に気付いた。


「……優、手どかせ」

あたしは涼を見る。

出来るのなら、気付いて欲しくなかった。


でも、やっぱり涼の目は、全てを見透かしてる様で。

「優っ!」

「な、なんや、涼。そんな大声出してっ…」




< 112 / 139 >

この作品をシェア

pagetop