¥時給1000万円
「…これでいいでしょうか…?」
恐る恐る聞いた。

教室内の空気がいつもと違った。

「…は…はい…。大丈夫です…。」
「…おいっ…みんな!今日は雪降るぞ、雪!!」
廊下にまで聞こえる大きさでみんなが笑った。
なんか嬉しかった…。


下校時間になった…

今週も終わった…。
連休が明けて来週また行けばもう冬休みだ…。

この学校の創立記念日で月曜日も休みのため実質もう冬休みに入ったのも同然だった。

しかし今はそれよりも…

面接まであと3時間かぁ…。
時々 顔が笑いそうになるのを何度かごまかした。

「…よっ、永井!今日もカラオケ行こうぜっ!」
クラスの盛り上げ隊長の大島が声をかけてきた。
「…わりぃな…。今日バイトの面接あってさぁ…」
「…んだよー!んじゃ来週は行こうなっ!!」
「おうっ!」
「んで何のバイトするんだ?これ以上時間なくなっちまうと俺みたいにもっとバカになるぞ!?」
「…るせぇなぁ…。………いや実はさぁ変に他の奴等には言って欲しくねぇんだけどさぁ…」
スポーツバッグから昨日の『ジョブロ』を取り出した。
「これ見てみろよ…!」
それを見た瞬間大島は目が広がりすぎて落ちてしまうほどだった。
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