¥時給1000万円
「うわっ!1000万ってなんだこりゃ!?嘘だろ?」
「…いや昨日電話したんだけどさぁ…これホントなんだ…。んで今日その面接があって…」
「…ホントなのか?なんかあんじゃねぇのか…!?」
大島の表情は変わらない。
「…どこにでもある居酒屋と同じようにただ接客すればいいんだとよ!…あっ、んじゃ俺こっちだから!またなっ…」
情報誌をしまおうとすると…
「あのさ!それ貸してくんない!?」
大島が手を合掌して目の色を変えながら言った。
「…お…おう!だけど変に広めんなよ?」
「あぁ!ありがとなっ!じゃあなっ!」
大島は走っていき、あっという間に見えなくなった。
さて帰るか……………………………あっ……
住所確認するの忘れてた…!まぁ駅でまたもらうか…。


同じところでまた情報誌をとって中を確認すると…その直後一気にサーッと冷や汗を感じた…

あれ…!?ない!!たしかこのページにあったはずなのに…!

昨日と同じ表紙・内容なのにどの情報誌を探してもない…!


どうしよ……!


………!携帯だっ!

すぐさま携帯の履歴から電話をかけた。



………
繋がれ…早く繋がれっ…!
…………………

…話し中か…。

もう少ししたらかけるしかないな…。もし面接行けなかったら即落とされるだろうなぁ…


電車の中では一昨日のようには眠れなかった。

きっと顔が青ざめているんだろう…向かいに座るおばさんが心配そうな表情でこちらを見ていた…


家についてもう一度電話してみる。
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