¥時給1000万円

わっ!!


ドアから兵士たちがぞろぞろ出てきた。


すかさず顔を引っ込める。


かろうじてトイレのドアは自分の姿をギリギリ隠せる程度しか開かなかった。

しかし近くに兵士たちがいる以上、音を少しでもたてたら危険である。
息を殺しながら 少し外が見える位置まで顔をもっていく。



何も話し声などなく、兵士たちは通路をガチャガチャと歩いた。

そして欠けた衣装を着る兵士が通ったかと思うと、後ろからズルズルと遺体を運ぶ兵士と、頭部を運ぶ兵士が通った。


顔は見えなかったため、誰の遺体だったのか分からなかった。


やがて兵士たちが全員通り過ぎる。
そのままゆっくりと体を現し、兵士たちの音が聞こえる距離を取りながら後を追う。



大島がやらなきゃ俺がやるしかないんだ…!



後方を何度か気にはしたが、幸いオーナーも追っ手もおらずそのまま兵士たちを追う。


ガチャガチャと自分たちの寝室の方へ歩いていく…


少しずつ近づいて兵士たちの様子を伺うが、とっくに遺体は厨房へ引き渡したようだ。
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