¥時給1000万円
「…確かにそうだ…。そしてあなたのような洞察力に長けた従業員は監視をするのが面倒だということで、君の監視役も基本的に僕がやっていた。だから君の行動はだいたい僕には筒抜けだったよ。」
「…だからあの時も、俺の行動をまるで見ていたかのようなことを言っていたんですね。俺が逃げた時のことも、兵士たちの部屋に入ったことも…」
「…その通りだよ…………すまない…。」
「…じゃあさっきのは……」
「………ち…違う!永井くん信じてくれ!本気でグルだったらこんなことしない!!こんなことも話さない!…だから………」
永井の肩をギュッと握って訴えかけた。
二葉は必死で信じてもらおうとしている。
永井は揺らいだ。
「…分かりました。…でも騙されていた訳ですからすぐには二葉さんを信じられない気持ちも理解してください。」
「…う…うん…分かってる……分かってるさ………」
それから長い沈黙が続いた後…
「失礼致しました…。」
永井はその場を1人で去った。