¥時給1000万円
「…よし…これを使おう…!」
永井が手に取ったのは懐中電灯だった。この手紙の持ち主のものだ。
そのまま永井はベッドに入る。
「…早く…!」
永井は大島が一緒に布団に入るように促した。
「……なるほど!」
即座に理解して2人は布団にくるまった。
そして頭を覆い被し、懐中電灯を付けると 隠されていた手紙を広げる。
『この手紙を見ているあなたがオーナーではないことを祈ります。手紙ではあの兵士が怪しいと書きましたが、それはウソです。兵士たちはオーナーによって集められた騙された人たちです!オーナーがここの職場を作り、管理しています!そして、一週間後に与えられる外出許可でオーナーのことを調べました。あいつの本名は松本 総二(まつもと そうじ)。松本財閥の次男です。あいつは亡くなった父親の建てた会社を長男と共に継ぐことにした。けど最初から金目当てだった総二は 少しずつ会社から金を引きずり出しては、この職場を作り上げていった。そして長男に金を奪っていることがバレると、あいつはすぐに去る。あとは今のような有り様という訳です。