¥時給1000万円
確かに兵士たちはオーナーとグルではありません。ただ兵士たちは兵士たちで何か共通点のようなものがあると思います。それは何かは分かりませんが、彼らはそれぞれ隠しているかと。ただそれが真実に繋がるとは思いませんが…。』
紙は裏面へと続く…。
松本………どっかで聞いたような…
永井は手紙を覗きながらも考えた…
『…でも客または従業員、さらには厨房の人たちの中に、オーナーのグルが存在していると踏んでいます!これを読んでいるあなたはそれが誰なのか暴いて欲しい!!騙すための手紙に書いたように、この手紙が読まれる頃には私は存在せず、誰かの胃にでも入っていることでしょう…。私は今日辞表を出したので、一週間後には死んでいるはずです。脱出を目論んでいた佐田くんは無事に逃げ切れたでしょうか…?私にはここから出られる最善の方法は分かりませんが、どうか皆様私の分まで生き残ってください。ここに遺書を残し末筆とさせていただきます。20××年○月○日 三宅 知治』
2人はため息をつく…
永井は様々な事実に怒りを覚えた。
手紙を持つ手が次第に強くなり、きれいに折り目がついていた手紙をグシャグシャにした。
そして頭を下に向ける。
「…永井………次に俺が兵士の部屋で聞いてきた話をさせてくれ…」
一呼吸置いて布団から出て言った。
「…うん……分かった…。」
布団から出ると、すがすがしい気分になった。
さすがに一枚の布団に2人がくるまると 息がこもって苦しかった。