¥時給1000万円
「…どういうこと?」
「………それは明日俺が『クビ』にならなかったら説明してやるよ!」
「……うん………分かった……。」
「…ただ…俺の脱出方法は、俺が今退職する理由に繋がるんだ。」
「……んじゃ今までは、ある意味準備期間だったってことか?」
「…そういうことだな。」
『クビ』にならずに出ることに関しては正直不可能だと思ってる。だからあまり深くは追求しなかった。
だが自分も脱出方法が分からない今、それを参考にすることが自分にとってはベストだと思う。
明日の大島が生還する際にはそれを参考にする。
そしてまた大島と通学路を共に歩きたい…
この時の永井はそれを何度も願った…。
ふと突然大島は優しい顔になって言った。
「………でもこうしてここで話すのも…今日で最後だな…」
「……………あぁ…」