¥時給1000万円
「…おぉ…その根性気に入った…!………ただお前…
…死ぬぞ!」
その言葉にゾワッとした。
確かに今ここで自分を追い込む必要はない…
だけど………だけど…
「……手短に話すぞ…!」
「…はい!」
永井の純粋に知りたいという気持ちに男は同情して話を続けた。
「…そもそも俺たちは誰が退職しようとしていることを知っている…!」
「…はぁ!?」
拾い上げた鉛筆が再び手から離れたため、瞬時に空中でキャッチした。
「……裏ミーティングというのがあってな…長年ここに参加し続けると招待されんだ…」
「…裏ミーティング……」
「…まぁお前らが来る一時間前にオーナーがご好意で開いてくれるミーティングだ…」
「……そんなものが…!」
「…まぁ俺を含めて3人しかまだ招待されてねぇがな…」
「……他の2人は…誰ですか…?」
「……一人は6番テーブルのあいつと、もう一人はたま~に来るあのスーツを着た男だ…」
男は11番テーブルにキッチリした姿勢で座っていた。