¥時給1000万円
それを確認すると永井は質問をした。
「…そこで何を話す…!」
まるで尋問しているようだった。
「…まず、お前ら全員のシフトを見ることができる。そしてその日にまたは次の日に退職予定の従業員が挙げられるだけだ。」
「……ホントにそれだけなのか?!」
「……あぁ…そうだ…!」


「……だからあの6番テーブルの男は10口も毎回賭けてた訳だ…」



「………そこが二つ目の10点減点したところだよ兄ちゃん…。」
「…どういうことですか…?」

「………あいつは……












サクラだ…」

「…………なに!?」

男が座るテーブルに両手で叩いた。



「…あいつは金で雇われているだけで、逆に言えばあいつがいることでこの店の利益が生まれる…」
永井はその事実に驚きながらも冷静になって考える。
「…確かに…それなら話が繋がってくる…!毎回あの客は10口賭ける…それは他のどの客も注目するはず…!…それが店の利益目的だとしら、10口かけて注目させておいて、あえて『クビ』にならない人に賭けておけば、他の客がそれにつられて賭けた金が店に入る…!」
「……そういうことだ…。」
「…でも待ってください…。それだと二葉さんと、大島のときのことが説明つかない…」
「そこが大きなポイントだ。」
男はすぐに話し始めた。
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