¥時給1000万円
「……でもなんでオーナーはそんなことをわざわざさせたんですか…?」
「……ハハハッ…!」
突然笑い出す。
「…そっか…まだお前そのことに気づいてなかったか…」
「……何のことですか…?」
「………お前らがあの箱の仕掛けを暴くまでは…
……オーナーが投票を操っていたんだぜ…!」
次々と暴かれる真実に意識を失いそうになった。
「……なんだか頭がパニックになりそうです…」
頭を抱える永井を見て笑いながら男は話を続けた。
「…だから俺らがいくら投票用紙に名前を書いたとしても、あの小向ってヤローが、オーナーがもともと決めていた人がちゃんと『クビ』になるように小向の投票用紙で操っていたから、結果は最初から決まっていたっていうことなんだ…」
「……それで小向さんはオーナーに飛びかかったんですね…」
「……どうだ…!だんだんこの職場の本質が見えてきただろ…」
「……はい…。…すべては店に…そして自分に金が入るように仕掛けられていたことばかりなんですね…」
「…そういうもんだ…。…サクラや従業員も結局は支配者に金が入るように置かれている駒…それだけなんだぜ…」