¥時給1000万円





「………お………お前…!………死んだんじゃ…なかったのか…?!」




二葉はゆっくり立ち上がった…

「……そうです…。死んでなんかいません……いや………正確に言うと…すり替わったんです…」
「……すり替わった…?!」
「…はい。………ある人と入れ替わったんです。」
「…………………誰と…!」
松本は驚きを隠しきれず口をポカリと開けたままだった…














「……………上村さんです…」




「……あの…厨房の奴か…!!」
「………そうです。」

厨房で永井の面倒をよく見ていた白髪交じりの男が頭に浮かんだ。

「…………」
「…あなたは厨房なんてまず覗くことないから分からなかったんでしょう…。私はそこがあなたの盲点であることに気づいていました。長嶺さんをはじめとする兵士たちやお客様はいつも必ず目にする…従業員のことは常に監視下…………しかし厨房の人たちとは私が見る限り関わりをほとんどもっていなかった…今回私はそこを利用することが浮かびました…」

「………だ…だが…藤代は…それを望んでいたのか……?」
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