¥時給1000万円
「……あぁ…そうだ…。…………だが…永井にいろんなことをベラベラと喋っている頃から何か変な気がしていた…。一緒に始末しといて正解だったな…」
出入口に積もった従業員たちの死体の中から12番テーブルの男の顔が覗いていた…
「………今回、永井たちの脱出計画を阻止するのにあの男は関与してないのか…?」
「……あぁ…
……全く関与していない……むしろあいつも逃げたぐらいだ…。」
意外な答えに二葉は顔を上げた。
「……なぜ逃げた…?」
「……あの男はこうなることを読んでいた…。そして警察沙汰になり、この施設の中にいる奴ら全員検挙される…そう思ったんだろう……だからあいつは投票結果が出る前に部屋を出て…自分も捕まえられる前に逃げようとしたんだろ……」
「……そして案の定、出入口の罠にハマったと…」
二葉の中で辻褄が綺麗に合った。
「…そういうことだ……。裏切るとはイイ度胸してやがる…!」
舌打ちをしながら答えた。