¥時給1000万円
だが………
………………!!
「………孝文(たかふみ)……!!」
それはあの職場での同僚で、二葉とほぼ同期の男だった。
確か自分が脱出するときも開票でたくさん名前呼ばれてたな…
いつの間にか上位をキープしていたっけ…
「……よっ!」
「………孝文くん………なんでここに…!?」
「……サツに聞いたらお前がここにいるって言ってたから来たんだ。」
孝文は椅子に腰掛けながら言った。
看守が部屋を出て、二人はガラス越しに見合う。
「………………フッ……孝文も私の惨めな姿を見にきたんですか…?」
二葉は鼻で笑いながら顔を背けた。
「………いや……言い忘れていたことがあって……それだけを言いに来た…」
「…………なんでしょうか…?」
「………誕生日おめでとう…
…お兄ちゃん……」