¥時給1000万円
そしていずれ気軽にお互いの家へ遊びに行き始めた。
ほとんど毎日顔を出しては彼とテレビゲームで遊び、そのまま泊まっていったりもしていた。

仲がいいままお互い大きくなり高校も同じところを推薦で受験したが共に落ち、第2希望の今の学校で 俺は受かりあいつは都内の進学校に受かった。
高校になってもお互い変わらず遊び続けた。彼の制服姿は非常に不恰好だったがなんだか似合ってもいた。
しかし時が経つと次第に遊べなくなってきた…。
松島の家へ行っても外出中だったり、今日は友達と遊びに行っていると断られたりし始めた。
松島はゲームセンターやカラオケなどの娯楽の楽しさを俺より一足先に味わい知るようになったのだった。少し悲しかったが俺もいつしかその娯楽に時間と金を費やすようになった…。


そして1年前、突然彼の家に引っ越しのトラックが停まっているのを見て、急いで連絡した。どうやらお父さんが置き手紙と共に夜中に逃げ出したため、最終的に生活費に困り母方の実家へ帰ることになったようだ…。
彼の最後の言葉は、
「…ごめん……。」
…だった…。


それから何の連絡もなかったため心配はしていたが、まさかこんな情報を聞くことになるとは………
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