¥時給1000万円
「…ハハハッ!!君の接客を楽しみにしてるよ!…ハーハハッ…!」
オーナー程ではないが小太りで高そうな服やアクセサリーをジャラジャラと着けた中年の男性に挑発された。
「…では5分後にオーダーの受付をはじめる…!」
オーナーはそういうと店内を一望できる辺りにある大きめの椅子に座った。
どうすればいいんだ…!何をすれば助かるのか…!!
そう考えていると…
「………やっぱり永井か……永井じゃねぇか…」
突然見たことのある姿が近づいてきて目に映った。
それは…
「……お…おっ…大島か…!!ホントに大島なのか…!!」
「…あぁそうだ…。…やっぱおめぇも来ちまったか…。………このふざけたバイトに…」
大島は今までみたことのない表情で歯をくいしばった…。学校に登校してた時とは違い、かなりやつれているようだ…。
「…どういうこと…?」
すると突然顔をあげて両腕を永井の肩に乗せてグッと掴み、辺りに聞こえないような声で言った。
「………悪いことは言わねぇ…!……親友だからこそお前に言うが…………………逃げろ…!!」
「…えっ?」
「…とにかくここから逃げるんだ!!」
彼の目は必死だった。