タイヨウの下で輝く花
ふと少しばかり抵抗していたのが無くなった。
俺は顔を上げると横を向いて涙を流している柚音さんを目にした。
そして、自分が何をしていたのか、最低なことをしていたことを気付いた。
朔「ッッ柚音さん、すみません…」
俺は柚音さんに謝って自分の上着を柚音さんに掛けた。
だけど彼女は下を向きその場でしゃがみこんでしまった。
柚「ッッ……、怖い…です、怒らないで…下さい、乱暴に、しないで…」
俺は何んてことをしていたのでしょう、無理やりが柚音さんにとってどんなにイヤなのか分かってたつもりだったのに自分の気持ちを優先して彼女を傷付けてしまいました…
今、大切な愛しい彼女が泣いているのは俺のせいで…、抱き締めることさえも触れることさえも許されない気がした。
朔「柚音さん、俺…「抱き締めて…下さい、安心させて……?」
どうして………、
朔「どうしてですか?俺は貴女に酷いことをしたのに…」
柚「……信じてるんです。それに…
朔夜さんが好きだからです──……」
彼女はそう言って泣き終えた顔で微笑んだ。