ぎゃくこい!
ズバァッ
その音に息を忘れた
「…汚い手で触れるな」
あきらかに殺気がこもっていた低い声だった
「大丈夫かっ!タマラちゃん!!」
タマラの手には血まみれの刀
「はい…タマラは護身術を身につけておりますから………」
あぁ……………無事だったのか…
タマラの足元には男の骸が転がっていた
これはタマラが?
頭がついていかない……
「鬼姫?」
ハッ
『………ああ』
「?……大丈夫か?」
『…タマラ、人を殺したのは初めてか?』
タマラの表情に哀しみが広がった
「………えぇ、けど……後悔はしていませんっ!!!」
迷いのない瞳
鬼姫の全てを見通すような目がその瞳を見つめた
『…………そうか』
ぽんっ
少しでも慰めになればとタマラの頭に手をおいた
精一杯、背伸びをするがすごくつらい
足がつりそうだ
『…顔に傷がつかないで良かったな』
「鬼姫様……その時は責任とってくださいね」にっこり
(((えぇぇぇぇぇぇぇっ)))
ぎゅうぅぅぅぅぅっ…………
タマラはそのまま鬼姫を抱きしめた
「鬼姫様~vV」
『足がぁぁっ!!!』
あぁぁぁぁっ足や背骨が嫌な音をたてている
「なぁ…これって……」
「うん…絶対、作戦の内だよね…☆」