運命の確率
『ちょっと聞きたい事があるんだけど…?』
『泉が俺に?』
気づけば掃除は終わっていて、教室にはあたしと翔貴だけだった。
少し戸惑いもあって言いにくかったけど…
『彼女とっちゃったの?』
『とった?彼女って誰』
『サッカー部の先輩の…彼女』
『あぁ…うん。とったって言うか、遊んだだけ』
一晩過した事を"遊んだ"と解釈する翔貴。
翔貴ってこんな人だったっけ…ちょっと予想外だ。
ホウキを黙って掃除箱に片付ける。
あたしは言い返す言葉が見つからなくて、じっと窓を見つめてた。
それから、翔貴の女遊びが激しくなっていった。